建材の展示会でのお話
ハウスメーカーの建材の展示会に行ったときに思ったことです。外装のサイディングボードに遮熱塗料がコーティングしてありました。
確かに表面温度は低くなっていましたが、見本の色が遮熱塗料はホワイトでブランクはダークグレーの色でした。このような比較をする場合なるべく近い色または同色でないと、黒っぽい色は熱線を吸収し表面が熱くなります。白っぽい色は、熱線を反射しやすくなり、本当の遮熱塗料の性能の比較にはならないと思います。
さらに、実際の家の場合は、屋根から1.5mほどが人間の移住空間になりますので、ほとんど温度差がなくなります。(平屋)1.5mの空間の空気がものすごい断越効果があり遮熱塗料間の温度差を吸収してしまいますので、ほとんど差が出ないように思います。1.5mの空間の5~6℃の温度差を付けるのであれば、表面温度が20~25℃の差がないと難しいです。
そこのところ説明が不足しているようです。(遮熱塗料会社には、シュミレーションを用意している場合もありますが)
ただ、私見を言わせてもらうと他社との比較で遮熱塗料をコーティングして特徴とするのはかなり弱いと思います。(建材本体の性能で優劣がつかないと思います) ボードに不連続の空気穴を持たせて、その空気断熱を利用して室温を下げるとか、ボード自体を発砲させて連続空気穴で断熱という方法を取ればいいように思います。(ただ、強度については、十分考慮する必要があると思いますが?)
強度については、繊維質もの(ガラスファイバー、カーボンファイバー、その他無機質のファイバー等)ブレンドすることによって、強度は保てると思います。(ただ、コスト・製造方法等の問題が残りますが)
一般には、建築物の外装にサイディングボードを使用するのは、コスト・施工性・耐候性に有利であるために使用されています。
サイディングボードの表面に、シリコーン樹脂(アクリルシリコーンが多いです)でカラーリングしてある場合があります。スレート瓦も同様のように思います。
サイディングボード、スレート瓦等の比較的安価なものにつきましては、アクリルシリコーン樹脂が性能面(耐候性・色差)、価格面において最適と思われます。
防汚性・耐久性等に関しましては、シリコーン樹脂・フッ素樹脂・光触媒系などの方が優れていますが、価格の面からなかなか使用するのが難しいように思います。
高付加価値を求めるものであれば使用されている場合も見受けられます。この場合は自社開発塗料を使用されていることが、多いように思います。