メッシュベルトのコーティング
メッシュベルトは、プレスボード製造ラインでの表面の押えと水分の蒸発目的で使用されております。
木材チップを固める接着剤が変更になり(水系アクリルから水系ウレタンに変更)、従来4~5か月で目詰まりしていたものが、2~3か月で目詰まりを起すようになりました。
ユーザーから、「かなりのコスト高になっているので、何とか改善してもらえないでしょうか」というご連絡がありました。(ベルト価格、取り換え費用がかなり高価なためコストが2~3倍になるそうです)
ベルト自体がウレタン樹脂でできているため、接着剤の変更で密着しやすくなったのではないか。(シリコーン樹脂系のコーティング剤で表面をコーティングすれば、ベルトの使用期間が伸ばせるのではないかと)
シリコーン樹脂は撥水性に優れていますのでこの用途においては、最適です。
メッシュベルトの水蒸気透過の妨げにならないように、メッシュの目を詰まらさないようにコーティングすることが大切です。
耐摩耗性、耐汚染性を考えるとガンマークリヤーAEが最適です。しかし素材がウレタン樹脂なので密着のことも考えるとプライマーを塗布した方が安全です。
現場の方とご相談してある一部分をコーティングさせてほしいという希望を伝えましたが、「もしプレスボードの表面がある一部のみ変わったものが出来ると、大変多くの不良品が出るので一部のみコーティングすることはできません」という回答がありました。
実際の製造ラインでの現場実験することになり、塗膜の剥がれ、ベルトの目詰まりの現象が起こることが拙いので、プライマーとスプレーの吹き方を注意しました。
第1回目が納入されたのが、去年の8月で1月現在もまだ目詰まりが起こってないそうですが、1月の定期点検時に交換されるようです。
初期の目標通り5か月間の使用に耐えたことになります。
今回のメッシュベルトにおいて、最大のテーマが耐摩耗性でこれが良くないと5が月も持たなかったように思います。
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